2018年6月16日土曜日

仕事での成長を感じられなくなると仕事の満足度が低下し、転職の意向が強くなるというロンドン大学の研究


人生で成長していく感覚をもつことはモチベーションを保つうえで大事になってきますが、仕事においてはどのような影響が出るのかは気になるところです。

そこで、Journal of Vocational Behaviorに掲載されていた論文を読んでみました。

Yang, W. N., Johnson, S., & Niven, K. (2018). “That's not what I signed up for!” A longitudinal investigation of the impact of unmet expectation and age in the relation between career plateau and job attitudes. Journal of Vocational Behavior.

こちらはロンドン大学の研究で、110名の労働者(イギリス、台湾、アメリカ、中国、日本)を8か月間かけて縦断調査し、仕事での成長のなさ(職位、業務内容)が仕事の態度(満足度、転職の意向、組織へのコミットメント)に与える影響を重回帰分析しています。


結果としては、業務内容で成長が感じられなかった場合、仕事での満足度が低く、転職の意向が強くなることが統計的に有意に確認されました。

また、職位に成長が感じられなかった場合は、満足度・転職の意向・組織へのコミットメントに間接的に悪影響があることが認められました。


ということは、組織をマネジメントしていくときには、メンバーに常に新しい課題にチャレンジさせていったり、今のポジションの重要性や今後の見通しなどについて伝えていくことがメンバーの生産性を保つ上で重要になります。

自分の生産性を高めたいときは、自分がどんな新しいことにチャレンジしたかや今のポジションでの意義を考えてみることが大切になります。思い当たるものがなければ、自分で今の仕事の問題点を見つけ、その改善策を考えて行動していくのが良いでしょう。


ケリー・マクゴニカルさんの「スタンフォードの自分を変える教室」ではその日良かったことを3つ書き出すことが紹介されていますが、私はそれを応用して、新しく挑戦してよかったこと3つを毎日記録するようにしています。

これを始めてから、毎日ちょっとしたことでもいいから新しいことにしてみようと思うようになり、仕事の満足度やモチベーションが上がりました。

仕事への姿勢を変えたい方はぜひ試してみてください。