2020年6月27日土曜日

仕事の生産性向上につながるコロナ対策を見ると、ソフトスキルの影響力を感じる

以前にテレワークの話をしたが、今回はその話ではない。



ワークスタイルというハードに関する話ではなく、コミュニケーションというソフトに関する話がしたいのだ。



ソフト面の対策はなかなか目に見えにくいため、評価がしにくいと考えておられる方々も少なくないのではなかろうか。



しかし、このようなソフトスキルはここ最近の研究をみると、社会でのニーズが高まりつつあるのも事実(Deming, 2017; Graesser et al., 2018)。



仕事の生産性を向上させるためにも、コロナ対策でのソフト面への配慮は欠かすことができないだろう。






では一体、どのような対策が有効なのだろうか。



参考になるのは、2020年の東京大学の研究である(Sasaki et al., 2020)。



こちらの研究では、2020年3月19-22日に1,448名のフルタイム労働者を対象としてオンラインのアンケート調査を実施し、職場のコロナ対策と仕事の生産性の関連について調査している。



日本で行われた研究であるため、参考にしやすくて有難い。






その結果を見てみると、以下のようなことがわかった。



・職場での感染予防対策やコロナ関連の情報提供などをより多く行っているほど、仕事の生産性が高い


・特に、自宅待機や医療機関受診の基準を明確に設けているほど、仕事の生産性が高かった



要は、労働者が不安に思っていることに対して、しっかりと情報やアクションを与えられるかどうかが重要ということなのだろう。



自分がコロナにかかったかもしれないときどうすればいいのかといったことは労働者が一番不安に感じる部分である。



その部分に対して自宅待機や医療機関受診の目安を提示していくことで、労働者がより安心して働くことができ、仕事の生産性向上につながると考えられる。






テレワークなどのハード面の対策も大事だが、仕事の性質的に行いやすいところと行いにくいところが難点である。



その反面、このようなソフト面の対策は比較的どの職場でも行いやすいところがメリットである。



是非とも、労働者が不安に感じやすい部分に関しては、情報やアクションを提示していくことで、仕事の生産性向上にもつなげていただきたい。



今回のコロナ対策を契機として、ソフトスキル時代の到来が加速しそうである。