ついに、このときが来た!
このブログを開設してから念願だった夢が実現する。
そう、Takuya Omuraの論文を紹介するのだ。
Takuya Omuraはあまりにも高名なため、その名をご存知ないという方はいらっしゃらないと思うが、念のために説明しておくと、私の大学の同期であり、唯一無二の親友である。
こう書くと、我々が大学時代に知り合ったように思われるかもしれない。しかし、それは大きな誤りである。
我々は高校時代にZ会東大マスターコース新宿校の英語クラスE2JHに通い、伝説のカリスマ塾講師松本誠一郎先生の白熱した授業スタイルのもと、お互いを高め合ったことで、戦地で共に闘った同士のような強い絆が生まれていたのだ。
我々の志望校合格は約束されたようなものだったが、「挫折という名の痛みを知らない大人にはなりたくない」という高邁な精神のもと、Takuya Omuraは駿台に、私は河合塾に願書を提出するという英断を下した。
このストイックすぎる精神的鍛錬によって、我々は強靭なレジリエンスを手に入れ、大学で運命的な再会を果たすことになったのだ。
このことは、Omura学の初学者に見落とされやすいポイントであるため、是非とも注意していただきたい。
それにしても、なぜTakuya Omuraはかくも人々を魅了し続けるのだろうか。
Omura学の世界的権威である私Yuh Ohtakiが2003〜2020年にかけて追跡調査した縦断研究によると、Takuya Omuraのストロングポイントとして、鋭い感性に基づいた創造力が挙げられている(Ohtaki, 2020)。
“既成概念に捉われない発想やユーモアは他と一線を画すものがあり、その心理的インパクトファクターは計り知れない。私の失敗続きの人生のなかで唯一恵まれたのは、彼に出会ったことだろう。「ファンタジスタ」という言葉は彼のためにある。”
このような言い方をすると、「それはロベルト・バッジョでしょ?」や「私の友達のほうがファンタジスタだ」と主張される方々もいらっしゃるかもしれない。
しかし残念ながら、そのような方々は冷静な判断能力を欠いていると言わざるを得ない。
Takuya Omuraこそが唯一絶対のファンタジスタなのだ。間違いない。
彼は、大学を卒業後、初期研修を修了し、代謝内科の研究への道に進んだ。
そして、日々研究活動に没頭し、研究者としての才能を開花させた。
先日、彼から論文がアクセプトされたという連絡を受けた。実におめでたい。これは私のブログで紹介せずにはいられない。
というよりも、彼の論文を紹介するために、私のブログがあると言ってもよいだろう。
Oh yeah, Takuya Omura is supported by this blog.
さてそれでは、彼がどのような研究を行なったのかご紹介しよう(Omura et al., 2020)。
この研究では756名の糖尿病を患う高齢者を対象として、6年間の追跡調査を行い、カロリー摂取と死亡率の関係について調査している。
ここで、彼がどうしてこのような研究を行ったのかご理解頂けるだろうか。
食事が摂れなくなった高齢者の方々に対して、そろそろ死期が近いと誰もが感じることだろう。
特に、慢性疾患を抱える高齢者では、状態が改善する見込みは乏しく、生命を維持していくために必要なエネルギーを自分で摂取できなくなるのだから、当然死亡リスクは高くなるだろう。
では実際にカロリー摂取と死亡率の関係はどうなっているだろうかという臨床的疑問から始まったのが今回の研究である。と私は思う。
この論文を読んだときに着眼点が素晴らしいと思った。これは、彼のストロングポイントである鋭い感性に基づいた創造力の賜物だろう。
そろそろ内容が気になってきたのではないだろうか。
では、研究結果についてみていこう。
この研究では以下のようなことがわかったのだ。
・標準体重あたりのカロリー摂取量が下位25%のグループ(≤ 28 kcal/kg)は、上位25〜50%のグループ(31-36 kcal/kg)に比べて、死亡リスクが3.88倍高い(95%CI 1.53-9.79)
研究対象者数がやや少ないところが解釈の難しいところだが、どのくらいのカロリー摂取から死亡リスクが上昇するのかといった情報は非常に参考になる。
普段安静に過ごしている人々で、標準体重あたり25kcal必要とされているが、今回の研究結果では28 kcal/kg以下で死亡リスクが上昇していることを考えると、実際にはもう少しカロリー摂取したほうが死亡リスクの改善のためには良いのかもしれないということも示唆される。
もちろん今回の研究だけで断言できるものではないが、今後の追試でどのような結果が得られるのかも気になるところである。
今後もTakuya Omuraの活躍から目が離せない。