2020年5月8日金曜日

外出自粛生活の過ごし方に関しては、NASAが詳しいと思えて仕方ない


ゴールデンウィーク、いかがお過ごしだろうか。



今年に限ってはコロナの影響で、「何もしていない」と答える方々がきっと多いはず。



せっかくの連休だからアクティブに過ごしたいと思っていた方々にとっては、ストレスフルな日々を過ごしているかもしれない。



旅行に行きたいけど行けない…



買い物したいけど行けない…



外食したいけど行けない…



書いているだけでフラストレーションが溜まりそうだ。あぁ、イライラしてきた。イライラしてきたぞ。魔fなおぐあをばうぇのがwごv;祝えhgwbうぇおあんうぇlgうぉjg







さあ、こんな二進も三進も行かない状況にどう対処すればよいだろうか。



そんなときは、NASAの研究が参考になる(Ridgway et al., 2012)。






「なぜ、NASAなのか」と思われた方々もいらっしゃるだろう。



NASAはいま火星への有人探査を計画している。



地球から火星まで移動するのにどのくらい時間がかかるかご存知だろうか。






答えは約250日、8ヶ月である。



つまり、地球から火星まで行こうと思うと、8ヶ月間も宇宙船のなかに閉じ込められるのだ。今の外出自粛が可愛く思えてくる。



限られた空間の中に限られた人間しかいなければ、当然メンタルにも悪影響が出てくる。



それに対処するために、宇宙医学の分野では閉鎖環境を人工的に作り出し、被験者を募って長期間同じ場所に閉じ込める実験が行われたりする。微力ながら、私もそのような実験に携わったことがある。



今後の宇宙開発において、このような長期閉鎖環境でのメンタルヘルスは喫緊の課題なのである。



NASAもそのあたりについては十分認識しており、2012年に長期閉鎖環境におけるストレス対策についてレビューを行なっている。



これを応用すれば、今の外出自粛生活にも役立つはずである。早速みていくことにしよう。






まず、長期閉鎖環境のメンタルで問題になるのは、次の2つである。



・感覚遮断


・社会的孤立



感覚遮断とは、外部からの刺激が著しく少なくなった状態のこと。こうなると、退屈を感じやすくなって、パフォーマンスも低下してしまうんだとか。



社会的孤立とは、今までの人間関係から切り離されて、人付き合いが減ってしまうこと。



どちらも外出自粛で経験しそうである。






NASAでは、この2つの問題に対してそれぞれ3つの対策を挙げている。



感覚遮断への対策


・新奇性


・VR


・ガーデニング



社会的孤立への対策


・外とのコミュニケーション


・メンタルの専門家


・祝日や記念日のお祝い






感覚遮断への最も効果的な対策は、新しいものを見つけることである。



そのためには、食事のバリエーションを増やしたり、動画・音楽を鑑賞したりすることも有効。



特に、自然に触れる体験があると良い。新しいものを見つけるだけでなく、気分を改善させる効果もあるからだ。



そのため、VRで自然の多いところを訪れたり、ガーデニングで植物を育てたりすることが役に立つのだ。



さらに、VRは他の人とコミュニケーションをとったり、運動したりすることにも応用できるため、活用の幅が広い。



閉鎖環境でのメンタル改善には、VRは最強の武器となるかもしれない。私も使用頻度を増やそうかな。






社会的孤立への対策として意外だったのが、祝日や記念日のお祝いである。



一見何気ないことかと思っていたが、祝日や記念日をお祝いすることで、メンバーの絆が深まってモラルが向上したり、ストレスのはけ口になったりするんだとか。



緊急事態宣言が解除されたときや新規のコロナ感染者がゼロになったときとかはお祝いした方が良いかもしれない。






この前、斎藤環先生の投稿を拝見したときにも思ったのだが、このような行動だけでは外出自粛という困難な現状を変えることはできないかもしれない。



しかし、現状の見方は変えることはできる。



ストレス対処で大事なのは、まさにこの現状の見方である。



同じものを見ていても、ポジティブにもネガティブにも捉えることができ、それが健康に影響を及ぼすのだ。



今できることに集中し、現状の見方を改善することにこの記事がお役に立てれば幸いである。






おしまい